2020年7月16日木曜日

ブックレビュー『モモ 時間どろぼうとぬすまれた時間を人間にとりかえしてくれた女の子のふしぎな物語』



タイトル:モモ 時間どろぼうと盗まれた時間を人間にとりかえしてくれた女の子のふしぎな物語
著者:ミヒャエル・エンデ
訳:大島かおり
出版年:1976年
ページ:360
Rate:5/5☆

1974年ドイツの児童文学賞を受賞した作品で、各国で翻訳されており、日本でもたいへん人気のある1冊です。

対象年齢は小学校高学年からとなっていましたが、大人だからわかる面白さ、時間と日々の生活について改めて考えさせられる本でした。



あらすじ


物語は、モモという1人の孤児の女の子を囲む日常から始まります。
時代はいつなのかわからない、場所もどこかわからない、けれどもモモの住む円形劇場跡の描写が、イタリアの古い街を思わせます。

モモは、人の話を静かにじっくり聞くことが好きな女の子です。
みんなはモモに話を聞いてもらうだけで不思議と心が満足するので、モモの周りにはいつも人がいます。
そんな平和な街に、ある日から少しづつ不穏な空気が漂い始めます。

見るだけで冷たく生気をすいとられてしまいそうになる「灰色の男たち」の出現です。
彼らは、時間を倹約して「時間貯蓄」をすればよりよい人生を送れると言い広め、町の人々から時間を取り上げていきます。

時間貯蓄に励む人たちはお金をたくさん稼ぐようになり、いい服装もしています。
けれども、「時間がない」「そんな暇はない」
そう言ってどんどん怒りっぽく、不機嫌でくたびれた顔をして日々を過ごしていきます。
かれらは自分たちの生活がせわしなく、日ごとに画一的で冷たくなっていくのを認めようとはしませんが、子供たちは、はっきりとそれを感じています。

モモはそんな町の人たちを救うため、灰色の男たちに挑んでいきます。


感想


「もっと時間があったら、ゆっくり本を読んだり子供と遊んだり好きなことができるのに…」
そう思いながら、
「1分1秒でも早く、さっさと終わらしてしまおう!」
「無駄をなくして効率的に!」
いつかわからない将来のために、頭や体はフル回転で、忙しくせわしなく動いていますが、時間はいっこうに足りません。
「もう遅いから寝よう」
いったい時間はどこにいったのでしょうか?

こう思うのは、いま目の前にあるものが見えなくなってしまっているからのような気がします。
もしかしたら2度と見ることのない瞬間を逃がしているからなのかもしれない。
いつか、いつか、と言っているうちに、あっという間に子供は成長し、もう一緒に遊んでくれないかもしれない。

なんだかゾッとしました。

『モモ』を通して、全く気付いていないわけではないけれど認めたくない自分の姿を見ているようで、自分にとって何が一番大事かを考えさせられました。

『モモ』は児童文学でありながら、奥が深く大人が読んでも十分楽しめる1冊です。















2020年5月6日水曜日

金柑(きんかん)のぬか漬け

先日、産直野菜売り場で見つけた金柑(きんかん)。

昔、実家の庭になっていた金柑の実をとって食べたことを思い出し、懐かしく思い購入しました。

一袋200円でこの量。


 このまま水で洗うだけで食べても、キリっとした酸味があって、さっぱりしていておいしいですが、せっかくだからこんなに量もあるし、何個かぬか漬けにしてみました。

どんな味になるかどきどきしながら丸1日。


中から掘り出して確認しましたところ、まだ浅かったのか見た目あまり変化はありません。

さらにもう一日つけてみました。

見た目も触った感じも変化はなく、とりあえず食べてみることにしました。

半分に切って中を確認してみると、ちょっと色が濃く熟した感じになっています。

食べると、ふわっとぬかの風味がし、キリっと最初にくる酸っぱさが抑えられて、まろやかに甘くなっています。



これは成功♪

よくミカンの皮をいれたりして、ぬか床の風味付けをすることもあるそうなので、この金柑のぬか漬けも、同じようにぬか床の風味付けにもなっていいかもしれません。

残りの金柑も傷む前にぬか床へポイポイ投入。


最近、ぬか床にサステナビリティを感じます。

コロナによる自粛要請のなかで、できる限りスーパーへ行く回数を減らしています。

けれども、まとめ買いすると野菜などは日が経って新鮮さが失われているような気がして。

そんな中で、傷む直前の野菜はぬか床に入れてしまうという術を身につけました。

現在ぬか床に漬けているのは、人参、パプリカ、小松菜、きゅうり、そして金柑。

フードロスをなくし、持続可能性を秘めたぬか床。

ぬか床は、地球にも私たちにも優しいです♪

2020年5月3日日曜日

ぬか床に白い膜 その正体は産膜酵母

ぬか漬け生活を始めて2か月以上経過しました。
変わらず、ぬかライフは続いています♪

が、先日ぬか床のフタを開けてみると、ぬか床の一面がうっすら雪化粧したように白い!


指でなぞると、表面と内側の色の違いがわかります。

初めての方は「なにこれ、カビ?!」と驚かれるかもしれません。

実はこの白いものは、「産膜酵母」という酵母菌の一種です。

産膜酵母は、空気を好む菌のため、空気に触れる表面に発生しやすいのですが、人体に害はないようです。

酸素の少ない奥の方では、ぬか床らしい芳醇な香りを作り出してくれるそうなので、表面にうっすら張っているくらいなら、ぬか床をかき混ぜても大丈夫だそうです。

かき混ぜずにこのまま放置しておくと、どんどん増えて、乳酸菌を食べてしまい、ぬか床から鼻にツンっとくる特有のシンナー臭がしてきます。

ぬか漬けの風味も損なわれてしまうので、ひどい場合は、白い部分をスプーンなどで取り除き、足しぬかと塩をしてメンテナンスをしてあげるといいそうです。


ここ2~3日でいっきに暖かくなって、昨日は25度を超える夏日になりました。

ぬか床の最適温度は20~25℃で、これからの季節、ぬか床の菌も活発になってきます。

我が家のぬか床もこれを機に、常温保存から冷蔵保存に切り替えます。


※
今回の産膜酵母に関する内容は、以前のレビューで紹介した『ぬか漬け はじめる、続ける』の本を参考にして書かせていただきました。











洋書はどこで買う?

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