2020年1月28日火曜日

ブックレビュー『粗食のすすめ』幕内秀夫


タイトル:粗食のすすめ レシピ集
著者:幕内秀夫
出版年:1999年
ページ:117
Rate:4/5☆

たくさんあるレシピ本の中から、なぜこの本を選んだのか。

毎日3度の食事作りは大変です。
できるだけラクしたい、でも健康で美しくいたいし、時間もお金も節約したい...(煩悩の塊)...
簡単おもてなし、節約、時短レシピなど色々試してみましたが、やっぱり、食事を作るのは大変なのです。

なぜなら、そもそも献立を考える段階で、自分が食事作りのハードルを高くしてしまっていたからです。
「おかず少ないかな」「ちゃんと栄養足りてるかな」「あとで胸やけ大丈夫かな」など、あれこれ難しいことを考えながら献立を立てていたのです。

この本は、「6大栄養素をバランスよく摂取」「1日30品目」とか、そんなハードルが高いことを言いません。
むしろ食事作りのハードルを、ぐんと下げてくれます。

シンプルな考え方に基づいた「粗食」にするからこそ、食事作りをラクに、そして健康的で豊かなものになるというのです。

そのシンプルな考えとは、
「風土から生まれた伝統的な食生活」です。

要は「和食」です。

主食は、ごはん。
それに味噌汁と漬物。
副食に、旬の野菜と魚など。

主食5:野菜、海藻、芋類3:豆1:動物性食品1

栄養素など難しい事を考えることなく、この割合を目安にするだけでいいのです。

あとはカタカナ食品をひらがな食品に変えていくこともすすめています。
そうすることで摂取する油の量もぐんと減り、より健康的だからです。
例えば、
「パン」より「おにぎり」
「サラダ」より「おひたし」
「スパゲッティー」より「うどん」
など。

この本を買ってよかったのは、食事作りをラクにしてくれることもありますが、何よりも読んでいて楽しいということ。
季節ごとの献立を、朝ご飯・昼ご飯・晩ご飯と写真付きで載せてあり、レシピもあります。
「粗食」だけど貧相ではない、素朴でほっこりした写真を眺めるだけでも十分楽しめます。




今回紹介したこの本は出版年が20年以上も昔ですが、古臭い感じはしませんでした。
むしろ糖質制限食や偏った栄養素を摂取するような現代の食生活に疑問を感じるからこそ、今読んでみたいものです。



2020年1月24日金曜日

Book Review 『嫌なこと全部やめたらすごかった』



タイトル:嫌なこと全部やめたらすごかった 
著者:小田桐あさぎ
出版年:2018年
ページ:191
Rate:3.5/5☆


内容紹介

この本は、「仕事」「結婚」「家事」「育児」全てにおいて我慢している方は必見、「女の無理ゲー攻略ブック」です。

「やりたくないことはやらずに、やりたいことをやる」ためには「我慢」や「努力」ではなく、「勇気」が必要。

著者の経験をもとに、人生を爆上げする方法が、軽快で飾りっ気のない語り口調で書かれています。


この本の著者について

著者である小田桐あさぎさんは、少し前までは、いつも疲れていて、ネガティブで、笑顔もぎこちなく、モテなくて、「少し残念な女性」だったそうです。
それががらりと変わって、今では、理想の男性と出会い、結婚し、子供も授かり、起業し、会社の代表として活躍されています。

このように彼女が幸せな人生を築けたのは、「我慢」のおかげではなく、自分を知り、自分だけの魅力で、人生を幸せに生きる「勇気」をもって行動に移したからです。


こんな人におすすめ

体はどこも悪くないのに、なんだか毎日疲れを感じている人。

そもそも、なぜ疲れるのか?
それは我慢しているから。
人のエネルギーは、我慢しているときが一番消耗するらしいです。

そして、疲れている人は間違いなく、モテない。
逆に、自分の好きなことだけしていたら、無駄なエネルギーを使わなくてすむので、いつもエネルギッシュだし、余裕を持って人に接することができるから魅力的なのです。

たいていの場合、我慢は良くないとわかっています。
でも、どうしていいかわからないのが現状です。
たしかに、仕事が嫌でも、明日すぐに辞める勇気なんてないです。
家事だってそうです。
「明日からもう何にもしないから~」なんて言ったら、家族に何を言われるやら。

この本には、自分自身を棚卸して、毎日少しずつでも理想に近づけていくための「ワーク」がついています。

だから、いきなり「ドーン!」とかじゃなくても、少しずつでいいのです。
やりたくないことを書き出して、少しずつ手放していく方法を考えることができます。
自分自身の棚卸をする度に、嫌なことを手放して、好きなことを増やしていけば、やりたいことだけやってる状態にどんどんなれるということです。


私がこの本は面白いと感じたのは、「こういう無駄を省けばいい」とか「こうした方が合理的、時短だ」と手法を教えてくれるわけではなく、「やりたいか、やりたくないか」を軸にして、すべては自分次第で人生が決まるのだと言っているところです。


ちなみに私の場合、やりたくない家事No.1は「食器洗い」なので、この本を読んで早速、自動食洗機の購入を検討しています。




2020年1月17日金曜日

【洋書多読】2020年 読みたい洋書8冊 Reading Challenge ~English Book~ 


2020年はたくさん洋書を読む

そう意気込んで、先日読みたい洋書を数冊購入しました。

本を選んでいると、ついあれもこれもと買ってしまい、結局読まないまま年を越す「年越し積読」が結構あります。

それはそれで楽しみを後にとっておけていいのですが、ものによっては数年経過し、自分の興味は別のものに移ってしまい、そのまま日焼けしてしまう...
なんてこともあります。

今回は、このブログで、今年読む予定の本を宣言してしまって、「年越し積読」にならないよう、自分を追い込む少し強引なReading Challengeです。

さて、洋書となると、読むスピードは日本語の本より断然遅く、「年越し積読」になる可能性も大きくなります。

私の場合、英語の方が日本語の約3倍の読書時間がかかります。

日本語の本でも1週間に1冊のペースなので、洋書だと通常のペーパーバックで1~2カ月に1冊読めたらいいほうです。

ということは、1年間で8冊くらいが負担にならずに読める計算(皮算用?)になります。

ちなみに私の英語力は、
英検2級を高校生の時に取得、大学で1年間アメリカに留学。
TOEICは800点を約10年前に取ったのが最後です。

現在はやり直し英語の勉強中ですが、資格に向けた勉強はしていないので、今の実力がどの程度なのかわかりません。

そんな私が、果たしてこのReading Challenge達成なるかどうか。
この1年で実践してみます。

ということで、

【2020年】読みたい洋書はこの8冊です。

①James Clear著 Atomic Habits

②Michelle Obama著 Becoming

③Hector Gracia著 Ikigai: The Japanese secret to a long and happy life

④Stephen R. Covey著 7 Habits Of Highly Effective People

⑤Robert T. Kiyosaki著 Rich Dad's Before You Quit Your Job

⑥John Marrs著 The One

⑦Erin Morgenstern著 The Starless Sea

⑧Sidney Sheldon著 If Tomorrow Comes



①~⑤は実用書・ノンフィクション、
⑥~⑧はスリラー・ファンタジーなどの小説です。

これら8冊は色んな国の本好きのブロガーさんが書いたレビューや、フォロワーさんの投稿を見ている中で、気になっていたもの、読みたいと思ったものを選びました。

自分には合わないものも正直あるかもしれません。
でもまずは読んでみないとわからない。

今は、読むのが楽しみでしかありません(^^♪

皆さんは、2020年はどんな本を読む予定ですか?




         

2020年1月15日水曜日

Book Review 『英語は「英語で学ぶ」とうまくいく』


タイトル:英語は「英語で学ぶ」とうまくいく
著者:西ジェームス
出版年:2018年
ページ:256ページ
Rate:3.5/5☆


英語を学ぶ初心者から上級者までを14段階にわけて、それぞれのレベルに合わせた心構えや具体的な学習方法をまとめた一冊です。

英語上達五原則に基づき、14段階すべてのレベルで使用を推奨する教材、勉強時間の目安、英検やTOEICの点数に基づいたレベルが確認できる一覧表もついているので、自分が今どの程度のレベルか確認することもできます。

英語上達五原則とは

【1】日本語に訳さない
【2】発音記号で読む
【3】多読多聴
【4】積極性をもつ
【5】毎日続ける

こんな人におすすめ

英語に全く触れたことのない幼児から、英語を習い始めた初心者、留学や英語圏で生活する予定の人、英語の学び直しを考えている社会人や主婦、すでに英語を仕事にして活躍している上級者まで英語を学ぶすべての方におすすめです。

この本のすごいところは、何をどのようにどれだけ勉強すればよいか、とても細かく教えてくれるところです。
どこからどう始めたらいいかわからない、なかなか英語が上達しない、今の自分の学習スタイルで大丈夫か不安だといった英語の迷子の方には、この本が案内役として役に立つかもしれません。

ちなみに私も今やり直し英語の勉強真っ最中です。
英文で記事が書きたいと思いましたが、いざ書くとなると文法に自信がもてなかったり、いつも同じ言い回ししかできず稚拙な文になってしまったり、まだまだ自分が望むレベルには至っておりません。

そんな私が今使用している教材は、この本でも推奨されている『English Grammar In Use』です。
英語で文法を学ぶものなので、ある程度の読解力は必要です。
Amazonでも好評価なので気になっていましたが、値段に躊躇してなかなか踏み切れず。
この本を読んでから奮い立ち、購入しました。
今はまだ途中なのでこちらの詳しいレビューはまた別の記事でする予定です。
今のところの感想として、見開き2ページが1Unitにまとめられていて、まとまった時間がなくても少しづつ学べるところがなかなか良いです。

最後に

日本の英語教育も大きく変わろうとしている今、これから英語迷子、英語難民はより低年齢化し、増えていくと感じています。
英語を学ぶ時期は早ければ早いほうがいいという意見もありますが、私は英語はいつでも学べるものだと思っています。
大事なのは、なぜ英語を学ぶかです。

英語の勉強にはゴールがありません。
英語を身につけてその先どうしたいか。
自分がどのレベルにいけば満足か、自分なりの目標を持つことは大事だと思います。


 

2020年1月11日土曜日

『すべての教育は「洗脳」である 21世紀の脱・学校論』 

タイトル:すべての教育は「洗脳」である
著者:堀江貴文
ページ:206
出版年:2017年
Rate:5/5☆彡

偶然なのか、それともこういうテーマに無意識に引っ張られているのか、前回の洋書"Educated"に続いて今回も「教育」がテーマの本を読みました。

このタイトル。ショッキングすぎました。
「洗脳」と聞いて何を思いますか?
私は宗教、戦争を連想します。
黒い、怖い、そして閉ざされた狭いイメージです。
では「学校」と聞いてどう感じますか?
教育、子供、勉強、健全、素直、調和。
こういうイメージがある方が、いきなりこれを読むとかなりショッキングかと思います。
そういう方はまず、「教育」という言葉をWikipediaで調べてみて、心の準備をしてください。

この本のポイントはこの5つ。

【1】「学校」は国家による「洗脳機関」。
 ネットが普及し国家概念が消失した今、学校はいらない。

【2】学びの本質は「没頭」にある。
 なのに「没頭」を殺して、オールB人材=使いやすい人材を作り上げるのが学校。

【3】「貯金」=「国策」=「学校」。
 気にするべきは「貯金額」ではない。自分の「時価総額」を知り、マルチスキルで自分の希少価値を高めることが重要。

【4】「会社」もいらない。
 「遊び」・「仕事」・「学び」を三位一体にする。

【5】やりたくないことはやらない。やりたいことだけすればいい。
 とにかく最初の一歩が「脱・洗脳」。

こんな人におすすめ

「こうすることが普通だから」と思い込んでる人。
でもなんだか今しんどい思いをしている人。
すでに「学校」に疑問を抱いている人。
もう全ての日本人に是非読んでもらいたい。
学校に通っている学生や子供のいる親、会社員、主婦、ニート、そして学校の先生にも。

まさにおっしゃる通り!という堀江さんと同じ考えをされる方もいれば、まったく違ったことを信じている方もいて当然。
感じることは人それぞれだと思います。

「高校生」だから、「主婦」だから、「母親なんだから」こうあるべき。という学校で刷り込まれた教育が、私たちが本当にやりたいことをやって前に進むためのアクセルを踏むことをやめさせて、自らブレーキをかけているのかもしれません。

「今すぐやりたくないことをやめて、やりたいことをする」

これでもピンと来ない、やりたいことがなんだかわからないという人もいるかもしれません。
では、「無理に働かなくてもいい」「無理に家族に尽くさなくてもいい」
こういう環境だったら何に24時間を使いますか?

この本は、改めて自分自身に向き合い、自分で考え、自分がやりたいことを見つけて最初の一歩を踏み出すのに発破をかけてくれる、そんな一冊だと思います。


2020年1月8日水曜日

Book Review “Educated A Memoir” by Tara Westover












Title : Educated
Author : Tara Westover
Page : 334
Rate : 4.5/5 ☆

I started this book from the summer of 2019, and finally I finished it!!
This is my first non-fiction book I read which is written in English.
I heard many good things about this book from world's bookgramers, so I knew I had to give this a try and I'm so glad I did it!!
And then, I couldn't wait to share it with you because it was so incredible and shocking.

"Educated" is a true story, written by Tara Westover who shares her memoirs of growing up in a survivalist Mormon family on a secluded mountain in Idaho.
Her family was so isolated from mainstream society.
Her father might have bipolar disorder.
He never believed government, medical industry and public school, because he believed that those people are trying to brainwash and kill him.
So Tara didn't have a birth certificate, and she had never been to school until 17 years old.
Her family spent their time preparing for the end of the world.
Tara worked with her father and brothers to scrap in the junkyard.
When they were badly injured and burned, her father wouldn't let them go to hospital but took her mother's treatment and her own recipe of essential oils.

As Tara gets older, she gradually sensed distrust of her family, especially her father.
When the older brother does the unthinkable and goes to college, Tara was exposed to the possibility of a different kind of life.
As a self-taught learner, she took the ACT and got acceptance in to college.

In the class room, she felt like she was the only dancer on the stage who seemed to have missed rehearsal.  Because she learned about historical event like, "Holocaust" and "the Civil Rights Movement" for the first time.
She eventually went on to  Cambridge and Harvard to earn a PhD.

As I read this book, I feel about the idea of family, the concept of home, the way one's upbringing affects one's life, and the difference between "education" and "brainwash".

Again, this is true story and is not the old story, too.
Tara's family has not change and they still live on that mountain, so real I could even go visit...

Definitely worth a read.


Here is Book review in Japanese.

 この本を読み始めたのは2019年の夏、それから年が明け、ようやく読み終えました!
この本は私にとって初めてのノンフィクション洋書です。
きっかけはインスタで色んな国のBookstagramerがマイベスト10に入れて話題にしていたので、洋書だけど挑戦したいと思い、読了しました( ´∀` )
とにかく今の日常では考えられない現実離れしたショッキングな内容でした。

『Educated』は著者であるタラ自身の半生を綴った実話の回顧録です。
タラはモルモン教信者でありサバイバリスト主義の家族とともに、アイダホにある社会から隔絶された山に住んでいました。
タラの父親は、政府や病院や学校は自分たちを洗脳して殺そうとしている恐ろしい機関だと信じており、タラ自身も自宅で生まれたため出生証明書も無く、17歳になるまで学校に行くことを許されませんでした。
恐らくこの父親は双極性障害であろうとタラも推測しています。
なにしろ病院に行かない父親なので正式な診断がないため、推測でしかありませんが。

サバイバリスト主義のタラの家族は日々「世界の終わり」にむけて武器や食料を準備して過ごしていました。
幼いタラは学校に行かず、父親と兄弟たちと一緒に鉄くずなど集めるため危険なスクラップのたまり場で仕事をしていました。
家族の誰かが脳が見えるほどの酷いケガや重度の火傷をしたときも病院には連れて行かず、チンキやエッセンシャルオイルを使って母親が手当てをするだけでした。

タラは成長するにつれ、家族(特に父親)への不信感が強くなってきます。
大学へ進んだ兄の影響を受けてタラは大学入学資格をとるため独学で勉強を始めました。
見事入学を果たし、教室で他の学生と机を並べる中で、タラは自分がいかに世間知らずだということを思い知らされていきます。
逆境を乗り越え、最終的にタラはケンブリッジやハーバード大学で博士号をとるまでになりました。

家族とは何か、家とは何か、親の価値観やしつけが子供に与える影響がどんなものなのか、「教育」と「洗脳」の違いを考えさせられました。

再度申し上げますが、これは実話であり、古い話ではありません。
タラは1986年生まれで私より若く、彼女の家族は今でもアイダホの山に住んでおり、その気になれば会いに行けるのです。

洋書を読む機会があれば、ぜひともこの本を読んで見ることをお薦めします。




ミニマリストのお金の使い方にスポットを当てた『ミニマリスト、41歳で4000万円貯める』ブックレビュー

タイトル:『ミニマリスト、41歳で4000万円貯める そのきっかけはシンプルに暮らすことでした』 著者:森 秋子 2021年3月3日発行  株式会社KADOKAWA 189ページ Rating:★★★☆☆ この本の著者は、ミニマリスト部門で人気上位のブログ、タイトル:「 ミニマリ...